平成23年度CES環境講座

平成23年度CES環境講座

~都市における新しい環境モデルを考える~

開催期間:平成23年10月15日(土)~平成24年1月28日(土) 全8回
主催:CES推進協議会
後援:千代田区
協力:三菱地所株式会社 エコッツェリア協会

第1回 平成23年10月15日(土)
10:00~15:00

【午前】 千代田区役所
4階401会議室
【午後】 皇居東御苑

開講式
CES環境講座が目指すもの 区長他ディスカバー千代田
【午前】
魅力あるまち千代田
二宮靖男氏(皇居東御苑ガイドリーダー)
【昼食】
江戸野菜 地産地消のお弁当
【午後】
皇居東御苑の歴史
講師 : 江戸東京ガイドの会
東御苑の自然散策
講師:森林インストラクター東京会

【第1回レビュー】出席者数 27名

午前中は、二宮講師から「魅力あるまち千代田」の講義を受け、午後は、東御苑において「江戸東京ガイドの会」と「森林インストラクター東京会」の講師から、東御苑の歴史と自然を 学びました。また昼食では、農林水産省優良外食産業総合食料局長賞地産地消部門賞を受賞した「升本」のお弁当をグルー プごとにいただき、交流を深めました。
受講生からは「千代田の由来や地形を学び、千代田区の魅力を感じられた」「皇居東御苑をガイドして頂き、歴史や自然など多くのことを学べた」「皇居にこれほど多種多様な植物があったとは知らず、驚いた」との声を多くいただきました。講義、散策ともに、受講者の方々の評判は上々です。手作 りで「受講者参加型」というCES環境講座の特徴を、今後も出していきたいと思っています。

  • 開講式 石川・千代田区長
  • 東御苑の自然散策
  • 皇居には様々な植物が生息
第2回 10月26日(水)
18:30~20:30

エコッツェリア

地球温暖化研究最新事情
~低炭素社会に必然はあるのか~
藤野純一氏(国立環境研究所 主任研究員)

【第2回レビュー】出席者数22名

第2回プログラムの前半は、国立環境研究所の藤野講師による「地球温暖化研究最新事情~低炭素社会に必然はあるのか~」です。3月11日の東日本大震災による原発事故が研究者に衝撃的なインパクトを与えたこと、それにもめげず、研究者として新たなCO2削減に向けての行動を続けている講師の姿勢に感銘を受けました。
講義の後は4グループに分かれて「家庭でできる節電対策」を議論しました。単なる節電ではなく、自然に親しむ視点で各グループがアイデアをまとめていました。後日、これらの対策を取りまとめ、日経新聞が募集している「家庭の節電アイデア」に応募しました。

  • 国立環境研究所 藤野講師の講義
  • 「家庭でできる節電対策」発表
第3回 11月 9日(水)
18:30~20:30

エコッツェリア

農業分野からの人材育成
関坂義昭氏((株)パソナ)
人が集まる都市の野菜作り
高汐健司氏((株)久保工・NPO大江戸野菜研究会)

【第3回レビュー】出席者数24名

第3回は農業や野菜づくりについての講義でした。関坂講師、高汐講師ともに実践に裏付けられた有意義なお話で、それぞれの角度から、農業活性化のための新しい形を学ぶことができました。充実した講義内容で、当初の予定時間では足りないと感じました。農業や食料問題に関心が高い受講生の方も多く、「講義の時間を長くして」「たっぷり時間を取ってほしい」との声が多く寄せられました。講義後には、受講生それぞれの農業体験や価値観について、意見交換を行いました。

  • 農業・野菜づくりをテーマに
第4回 11月19日(土)
13:00~15:30

千代田区内

ぶら千代田、坂めぐり
根崎光男氏(法政大学人間環境学部)
(『ブラタモリ』で坂を案内された方です。)

【第4回レビュー】出席者数25名

「ぶら千代田」は、~江戸の環境の視点から~をテーマに実施しました。講師は、NHK テレビのブラタモリに出演していらっしゃる法政大学の根崎先生です。受講生の期待も大きかったのですが、当日は大変残念ながら大雨でした。このため、現地巡りは飯田橋から法政大学までに短縮し、残りの時間を法政大学教室での講義に切り替えました。先生の斬新な視点と豊富な研究実績に裏付けられた素晴らしい講義でした。受講生からは、是非CES環境講座の目玉としてシリーズ化して欲しいなど、称賛の声が寄せられています。

  • 大雨の中での「ぶら千代田」
第5回 11月30日(水)
18:30~20:30

エコッツェリア

木の気持ち、若者の気持ち (「国際森林年」企画)
青木亮輔氏((株)東京チェンソーズ)

 【第5回レビュー】出席者数21名

まず実際お目にかかってびっくりしたのが、青木講師が驚くほど若いこと。若い情熱を林業にぶつけている熱気が伝わってきました。そして、「林業問題=間伐材」のような一面的な理解ではなく、「林業の基礎・基本」を現場で取り組んでいる講師から教えられ、日本の林業の将来を考えるきっかけとなったように思います。
後半は、千代田区内を4グループ(大手町・丸の内地区、番町・麹町地区、神田地区、秋葉原地区)に分け、それぞれの地域のエコツアーを企画するワークショップでした。各グループでエコツアーのアイディアを出し合い、現地調査などもグループ毎に行い、企画を取りまとめ、1月28日(土)の環境講座最終日に発表します。

  • 熱意あふれる講義
第6回 12月 8日(木)
18:30~20:30

エコッツェリア

都市で取り組む環境対策
三菱地所(株)、法政大学

【第6回レビュー】出席者数18名

前半は2つの講義、三菱地所の服部講師によ る「三菱地所のオフィスビルにおける節電対策」と、法政大学の田中講師による「グリーンユニ バーシティを目指して」でした。CES 推進協議会の会員企業・大学における具体的な取り組み を紹介していただきました。受講生から具体的な質問や提案が出され、講師との意見交換の場 ともなりました。
後半はワークショップで、各受講生が持ちよった「皆に知らせたいエコ製品・エコ情報」を 班に分かれて議論しました。そして、各班の検討の結果による推奨品を発表しました。先進の 技術や安価で便利な製品を発表した班や、手作りの製品・実際の生活上の工夫などを推薦した 班など、多様で目新しく、お互いに非常に勉強になったと思います

ワークショップで発表されたエコ製品は、こちらからご覧いただけます。

  • 八分袖のセーター
  • アクリル毛糸の手作りたわし
  • ソーラーパネル
第7回 平成24年 1月14日(土)
13:30~16:00

千代田区役所
1階区民ホール

なるほどワールドエコスタイル (公開講座)
各国出身者の参加によるパネルディスカッション

  【公開講座レビュー】参加者数 計71名 (受講生24名+一般参加者47名)

パネリストとして、インド大使館からニハリカ・シンさん、千代田区内の法人勤務のスコット・ボーバさん(米国)とマット・ダグラスさん(オーストラリア)、法政大学留学生の王文芳さん(中国)、レストラン経営のスベディ・ラクスマン・ダッタさん(ネパール)、東京大学大学院生のイヴァ・ゲオルギエヴァさん(ブルガリア)、専門学校講師のウード・バーチさん(南アフリカ)、千代田区国際交流アドバイザーのマツムラ・ハジュワーン・マハさん(シリア)に出席していただきました。
各パネリストに、素朴ですが重要な環境問題を含んだ質問にお答えいただく形式で進めました。また、会場の参加者からの質問にもお答えいただきました。今回のパネリストには女性も多く参加していたこともあり、女性の参加者から「利便性と家事」について質問が出されました。女性パネリストたちの回答から、各国の生活感あふれる実情を垣間見る事ができました。
参加者は受講生24名、一般参加者47名の合計71名に達しました。参加者からは各国の環境事情が分かって良かった、普通の外国人の環境への意見が聞けて有意義だった、日本ではあまり問題にされない環境の課題に色々な視点で取り組んでいる事を知ったなどの感想がありました。一方で、ディスカションになっていなかった、進行がスムースでなかった、主旨が分かりにくかった、パネリストと交流する時間がほしかったなど、貴重なご意見もいただきました。次回のよりよい運営につなげていきたいと思います。

  • それぞれの国のライフスタイルを理解しながら、環境問題を考えました
第8回 1月28日(土)
13:30~16:30

千代田区役所
4階401会議室

エコツアー企画発表、おもいのエコをぶつけよう!
修了式

最終回では、各グループごとに練り上げたエコツアーを発表しました。それぞれが独自の案を考え、多種多彩なツアーが完成。これをもとに、実際にツアーを実施してみたいとの声も多くあがりました。
全8回の講座を通して受講生たちの結束力も高まり、懇親会も行われ、なごやかな雰囲気での修了となりました。

  • 多彩なエコツアーの発表